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(ただのカレンダーです)


英語の語彙力をもっとつけたいけど、なかなか憶えられないという方へのヒントをご紹介します。私自身あまり記憶力のいい方ではないので、それなりに工夫してきた過去がありますので何かの参考になるかもしれません。

まず全般的なこと

1. 語彙を増やすのは最初のうちはけっこう大変ですが、語彙力がついてくるにしたがって、少しずつ楽に覚えられるようになります。語源とか語根が見えてきたり、一つの単語から、他の単語を連想することが出来るようになるので、未知の単語を既存の単語知識や概念と結びつけられ、まったくの丸暗記をしないで済むようになるからです。いろいろな知識が豊富な年配の方のほうが物事を類推して考えることができますから有利です。

2. 意味(特に日本語訳)だけでなく、発音や使い方も一緒に憶えましょう。受験勉強じゃないので、訳語だけを憶えるようなことは損な方法です。このサイトでも単語の訳語をあげて説明しているので若干矛盾していますが、単語は使い方が重要だと理解してください。数学や物理の公式を覚えてもすぐに問題が解けないのと同じです。実際の公式なりの使い方に慣れる必要があります。特に易しい単語になればなるほど使い方に多様性があり、使い方を知らないと実用になりません。日本語の訳語を覚えて終わりにしていると、大損します。辞書を引いても90%ぐらいの人が訳語を見て終了します。いちいち読むより次の単語を調べた方が効率的と考えます。面倒くさいということも確かにありますが、ほんの10秒ぐらい余分に使って発音と例文をチェックするのは、長い目で見れば効率的でしょう。

3. すぐ忘れてしまっても、気にしないことも重要です。重要な単語は自然に出会う確率が高くなりますから、何回も出会っているうちに憶えられます。量をこなすことを考えた方がいいようです。

4. 自分なりに楽しくやれるように工夫しましょう。本当は、語彙力など意識しなくでも、「結果的に語彙力がついていました」みたいなのが理想です。いくら効率的な方法だと言われても、面白くないとすぐに飽きてしまいますからご自身で興味が持てるような方法が一番いい。多少効率が悪かろうと続けられることの方が重要です。

5. いざリスニングをするときには、個々の単語に捕らわれてはいけません。個々の単語を日本語に置き換えて理解するようなことはしないこと。そんなことをすると、ニュース英語程度のスピードでも脳の処理が追いつきません。日本語のリスニングでも同じですが、通常のリスニングでは一字一句を聞いていません。あくまで相手の「言わんとする内容」を聴き取っています。単語一つ一つを聴き取るのは止めて、あるまとまった句なり、適当な切れ目なりのアイディエアをブロックで汲み取りましょう。変な言い方ですが、「個々の単語を聴き取るのを止めた」ときに初めて全体が見えてきます。この理解のブロック単位が大きい人ほど、早い英語に対応することができます。単語の意味は「つかず離れず」という態度が大事だと思います。

具体的には

学校じゃないので、「どんどん多読しましょう」的な話は止めときます。もちろん、リーディングで語彙を増やすのが一番マトモな方法です。手っ取り早い方法として下記を紹介します。

1.辞書を読もう
2.ペーパーバック版の語彙増強の本がいくつも出ているので、読んでみよう。
3.米国のSAT、TOEFL、TOEIC対策用の単語学習本を読む
4.口語イディオムの辞典を読む
5.Thesaurus辞典を読む
6.語源・語根の解説された単語集を読む
7.例文を丸暗記しない
8.単語はなるべく関連させる
9.例文の前後に英文をつけてシチュエーションを作る
10.アウトプット語彙を強化する

1.辞書を読もう

 英々辞典をランダムに開いて読む。辞典は引いているだけではもったいない。ランダムに開いて、面白そうな単語をを見つけて、その部分を読んでみましょう。最初のうちは、学習用の英々辞典がいいと思います。

 私のおすすめは、Collins 社の COBUILD Learner's Dictionary というもの。COBUILD辞典のユニークなところは、見出し語自体を使って、見出し語が説明されているところです。
読み方の例をあげるとこんな感じです。
例えば、dead という単語を引くと A person, animal, or plant that is dead is no longer living. と出ています。
 COBUILDの場合は、定義(解説)自体である程度使い方まで分かるから手間が省けます。この例の場合、person, animal plant を具体的にした文章でも作文が可能なこと。つまり、 My friend is dead. とか、My dog is dead. 、The cherry tree is dead. など自由に作文できることが分かる。さらに、dead が no longer living なのだから、 My friend is no longer living. と言ってもいいわけです。
2番目の意味として Land or water that is dead contains no living things. という説明から、 Land is dead. とか Water is dead. という言い方がありで、その意味は contains no living things の意味だと分かります。こうやって英々辞典を読んでいくと、単に単語の意味を知るというだけでなく、作文力や言い換え力が身につくことがわかります。ひょっとしたら、いや、たぶん、辞書だけで、英会話学校へ行くよりはるかに会話力がつく可能性があります。ただ、普通の人はそこまで意識がないし、90%近くの人は意味を調べるだけで、発音すらろくに確認しないので、いくら辞書を引いてもろくに会話力がつかないことになります。

とは言え、いちいち読むのもかったるいので、私のお勧めは、

(a) ランダムにページを開いてみる(今日Aから、明日はBからなんてのもいい)
(b) 意味の分かっている単語を引く(意味は漠然と知っているけど使い方がよく分からないような単語に効果あり)
   意味のわかってる単語だけを拾いながら辞書全体を通読することもできます。
(c) 語彙レベルのマークを頼りに、重要単語を見てまわる(重要単語の中から知らない単語を見つけるとか)
 です。


2.ペーパーバック版の語彙増強の本がいくつも出ているので、読んでみよう。

 大きな書店や洋書店に行くと、Build up your vocabulary 的なペーパーバックがけっこう置いてあります。立ち読みして、あまり難しそうでないものを見つけて読んでみましょう。


3.米国のSAT、TOEFL、TOEIC対策用の単語学習本を読む

 これまた、洋書店などにありますので、留学する人だけでなく、そこそこのレベルの単語が身につきますのでお勧めです。日本の出版社でもこの手の本がいろいろ出ていますが、できたら米国で出版されている洋書がいい。


4.口語イディオムの辞典を読む

 日本の出版社から、いろいろ出ていますが、私のお勧めは、米国発行の洋書。大きな洋書店へ行くと、ありますから手にとってください。口語イディオムの場合には、知識が無いとチンプンカンプンのことも多いので、会話に精通するには、読むといい。読み方は(1)と同じですが、イディオムの場合は、「直訳すると・・・と解釈できるけど」「実際は・・・という意味だった」的な、クイズ的要素がありますので読んでいても面白いですよ。(1)の場合とは逆に、知らない表現をランダムに拾って読むと面白い。まず、例文を読んで、文章の意味を自分なりに考える。それから、解説を読むと意外性があって、記憶に残りやすくなりますし、クイズ感覚でたのしめます。口語は学校ではあまり教えてくれない分野の一つで、映画やドラマが聞き取れない一つの原因でもあります。


5.Thesaurus辞典を読む

 読み方はこれまた、(1)と同じです。いきなり分厚いThesaurus は1項目を読むだけでも大変なので、最初はなるべくやさしく書いたものがいい。ペーパーバック版の「同意語・反意語辞典」的なものから、始めると気が楽。知っている単語を開いて、同意語をザーッと読んで意味を想像すると、単語が自分の中でグルーピングされるので、個々の知識を集結することができます。いままで知らなかった単語を見つけて、他の単語と関連させながら覚えられるので、記憶しやすくなります。


6.語源・語根の解説された単語集を読む

 この手の本はいろいろ出ているので、読むといいですね。ただし、言語学者になるわけでは無いので、語根自体を憶える必要はありません。解説の中でいろいろな単語の例を読んでいくと、自然に単語を構成するパーツの意味がわかりますから、なんとなく分かれば十分だと思います。慣れてくると、長い単語で知らない意味に出くわしても、パーツに分けて意味を想像することができます。正確なパーツ分けができなくても、こじつけでも何でも、パーツに分けることができると、「思い出すきっかけ」ができますから、丸暗記よりはるかに忘れ難くなります。


7.例文を丸暗記しない

 普通は例文を丸暗記しろと言われます。これは正論ですが、例文がやけに長かったり、別資料からの抜粋だったりするとこれも文章が長いので全部覚えるのは苦痛です。よく使うフレーズなどは丸暗記しても使う頻度としては結構高いでしょうから役立ちますが、希にしか使わないような単語のために文全体を暗記するのは面倒ですし、その通りに使われることも少ないので、思い切って「要点だけを暗記する」に切り換えます。絞ることで集中できますし、要点が明確になりアレンジするヒントになります。
 例えば、ある単語本に fraud「詐欺、詐欺行為、不正」という単語を暗記するために Following Indonesian national election tainted by allegations of fraud, voters in and around the town of Sampang, on Madura Island, cast their ballots again.(インドネシア総選挙について不正の申し立てが相次いだため、マドゥーラ島サンパン付近の有権者たちが再度投票を行った)のような用例が出ています。
 読解力をつけるにはいい用例ですが、暗記するには長すぎます。そこで用例を理解した後に暗記するときには、思い切ってallegations of fraud(不正の申し立て)だけを覚えます。これでかなり楽に覚えられます。(それならいっそうのことfraudだけ覚えればいいじゃやないかと言われそうですが、fraudだけ覚えると用法がまったくわからないし、他の単語との関連性が薄くなり覚え難く忘れやすくなります。人間ってのはたぶん、fraud(不正)という単語だけではボヤッとした抽象的な感覚しか想起できません。allegations of fraud となったときに初めて「不正の申し立て」となって具体的な意味を連想できます。意味の連想が具体化すればするほど記憶に残りやすくなります)
 allegations of fraud という「核」が見えるとこれを使って自作の例文ができます。There were some allegations of fraud in the Ministery of Foreign Affairs. とか The politician ought to face the allegations of fraud. A series of allegations of fraud brought a serious problem to the court. とか適当につくれます。かえって丸暗記よりいいような気がします。


8.単語はなるべく関連させる

 単語単体では覚え難い。例えば、insidious(狡猾な、陰険な)という単語を覚えたいとします。「インスィディアス、狡猾な、インスィディアス、狡猾な・・・」と何回も唱えそうですが、これでは忘れやすいし最低限の使い道も見えません。そこで an insidious plan とします。これでほんのちょっと分かりやすくなります。適当に名詞をつけてやり insidious man, insidious scheme, insidious country...とやってみると、さらにイメージが定着しやすくなりました。ついでに He made an insidious plan.とか文章にしてもいい。"He"なんて単語は抽象的ですので、友人のYoshidaを思い出して、Yoshida is not a man to make such an insidious plan.とかやってみます。これで現実性が向上して覚えやすくなります。
 当たり前ですが、英語を生活で使っている人は即現実ですので、すごく覚えやすいわけです。留学したりするとアッと言う間に英語が身につくのは現実性(リアリティー)が違うからです。机に向かって英語を勉強するということは「おままごと」ですのでどこか現実感を喪失している分だけ忘れやすく、思い出し難くなります。したがってなるべくリアリティーを出す工夫をすることは英語の勉強で大切なことです。
 形容詞は名詞とまとめ、動詞は副詞、他動詞なら典型的な目的語と一緒にするとかやるわけです。例文にあるHeやSheなど代名詞は自分の知っている人物に換えてみれば具体性がでます。一番いいのは自分(I)を使うことでリアリティーが出てきます。
 (余談ですが、I を使うことで自分がこの単語の使い道を「問われる」わけです。言葉の面白さというのは、言葉を使うときに「判断」する面白さです。つまり自分はある状況をどう判断して表現するのか、自分はどう考えるのかという「判断」、つまり単語の使い方をどうするのか、という面白さです。英語はそういった個人の判断を問われやすい言語です、主語をIにしたときに、「自分はどうするのか」ということを当然要求されます。逆に自分ができることで、英語はグーンと喋りやすくなります)


9.例文の前後に英文をつけてシチュエーションを作る

 ここでもinsidious という単語を例にすると、8の方法でYoshida is not a man to make such an insidious plan.という例文を自作したとします。この文だけでも十分に記憶に残るかもしれませんがイマイチだと思ったら。 前後に簡単な文章を放り込みます(と言うか、自分の頭の中で適当なsituationを作るだけですが…)

Mariko said that Yoshida was a liar.
But I feel he is really a honest man.
Yoshida is not a man to make such an insidious plan.

他愛も無いことですが、ある種のシチュエーションが出来たことで現実感が増しています。このように前後に文章を付けることで、(作り方によっては)まるで会話の教科書のようになります。会話用の教科書と大きく違うところは自分で作ってるので、少なくとも自分にとっては無理のないシチュエーションになっています。
(これを推し進めると英語の小説や教科書が自作できるかも知れません……)


10.アウトプット語彙を強化する

スピーキング(Output)に使える語彙はリーディングなどのインプット語彙よりだいぶ少なくなります。一説には半分から3分の一程度だそうです。ということは「こんなの知ってるよ」と思うような単語でもいざ使う段になる出てこないということが多いわけです。知っていると思っても侮れません。

また、スピーキングと言うと例文の暗記がよく薦められますが、参考書や学校で挙げられる例文は世の中で使う文章のほんの一部でしかありません。言われてみれば当たり前なのですが、つい例文として列挙されたものに目が向きやすい。例文として挙げられる文はある意味特殊な使い方のものです。特殊だからこそ例文として価値があるので、あまりに普通の表現では例文にする価値もないわけです。もっとも本当に特殊では意味が無くなってしまいますが、ともかく、日常よく使われるかもしれないが、ちょっと変わった表現だということです。私たち(日本育ちの)日本人にとっては若干特殊な表現も有用ですがその前に、当たり前の言い方が思いつかないというのがハードルになっている。

ということで、スピーキング(Output)のために、「例文にもならないような当たり前の表現を”意識的に”拾う!」ということが重要になります。例えば雑誌を読んで、自分にとって未知の単語を覚えようとする人は多いと思いますが、既知の単語にも注目しましょう。使い方に注目する。他動詞だったら目的語との組み合わせとか、形容詞なら名詞との組み合わせとか、意味を構成するワンブロックに注目する。そしてその用法を自分が使うという立場で見てみる、言ってみる、言い換えてみる。当たり前の表現を自分が使うという立場から再利用するわけです。これで(若干不自然さはあるかもしれないが)アウトプット語彙が増加します。

アウトプットには演習が必要です。数学や物理の勉強で演習が必要なのは常識的なことです。公式を覚えただけで、使いこなせる人はまずいません。使い方が解かって初めて使える。使い方を覚えることが勉強です。公式を暗記することが勉強ではありません。数学や物理ができるということは、使い方を知っているということです。使う場に立たされて、その場で使えるというリアルタイムの能力です。暗記も必要ですが、単なる暗記力じゃありません。英語もリアルタイムに処理する能力がカギになる。覚えてる知識を吐き出すだけじゃ使えません。だから使える力をつける、つまり、「使い方を学習する意識」が重要になる。単語は使えないと意味がありません。英語のスピーキングが得意な人を見てると、日頃から使うことを意識したネタ探しをしています。

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